2005年6月

ウミネコ

 由良町の白崎海岸は、真っ白な石灰岩で
覆われた風光明媚な場所ですが、その風景
を更に引き立てているのがウミネコたちです。
あまり人をおそれず、鳴き交わしながら飛び
交う姿は、どこか日本離れしたここの風景を、
楽園的な雰囲気に高めています。
 カモメの仲間は多くが冬鳥で、夏場に見る
ことは少ないのですが、ウミネコだけは本州
でも繁殖し、付近の海岸や海上で見ることが
できます。県内では、白崎とその近くの海岸
の岩場、その沖合の鹿尾菜(ひじき)島で繁
殖しています。その数は1000羽近くに達し、
本州最南端の繁殖地です。
 大きさは約46cm、中型のカモメで、上面は
黒く、頭部から下面が白い、典型的なカモメの
姿をしています。特徴は、くちばしの先に黒い
リングがあること、飛ぶと尾の先に明瞭な黒帯
が見られることです。鳴き声は、その名の通り、
猫に似た声を出します。
 4月頃から繁殖に入り、集団で繁殖します。
ヒナが巣立つのは7月頃、ちょうど今頃の時期
は、岩と同じ色をしたヒナの姿を見ることができ
るでしょう。


 
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