2005年7月

鹿島

 みなべ町のすぐ沖に浮かぶ島、それが鹿島
です。その昔、地震で津波が起きたとき、この
鹿島によって波が二つに割れ、海岸沿いに住
む人々が助かったという言い伝えのある島で、
鹿島神社がまつられています。
 この島に行くには、渡船を利用します。付近
にいくつかの渡船がありますが、「鹿島渡船」
に磯遊びとして渡してもらえば、一人1500円
と釣り客に比べて割安で渡してもらえます。
 島は、南北二つの島からなり、船は北側の
島に着きますが、二つの島は浜でつながって
いるので、両方の島を散策することができます。
鹿島神社のほこらは、南側の島にあります。
 この島の探鳥のメインは、何といってもウチ
ヤマセンニュウでしょう。ウチヤマセンニュウと
いえば、孔島(新宮市)が有名ですが、ここも
生息密度では負けていません。島のあちこち
でさえずりを聞くことができます。しかし、ほこら
のある南側の島ではあまり多くありません。
これは、北側の島では林床に草本が多く見ら
れるのに対して、南側の島の林床にはヒトツバ
が密生し、草本が少ないためと思われます。
 生息数は多いのですが、藪の中に生息し、
なかなか姿を見にくい鳥ですので、時間的に
余裕を持って探鳥すると良いでしょう。弁当や
飲み物を持参すれば、探鳥のあと磯遊びも楽
しむことができます。
 
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