2004年8月

森の鼻

 南部町、堺漁港の近くの海に突き出た部分を、
通称「森の鼻」と呼んでいます。ここには、干潮時
に平らな磯が広がり、春と秋にシギチドリが渡来
します。それ程大きな磯ではなく、何の変哲もない
場所ですが、県内を代表するシギチドリの渡来地
の一つです。
 この場所を有名にしたのは、何といってもハジロ
コチドリのおかげでしょう。この鳥は、1991年秋か
ら2002年秋まで12年連続で飛来し、我々の目を
楽しませてくれました。残念ながら昨年はとうとう
飛来が確認されませんでしたが、今年また、ひょっ
こりと姿を見せてくれることを祈っています。
 春は夏羽になったメダイチドリやキョウジョシギ、
ハマシギ、トウネンなど、秋はメダイチドリ、キョウ
ジョシギ、キアシシギ、オバシギ、ハマシギなど、
数はそれ程多くないものの、20種近くのシギチドリ
が記録されており、ミヤコドリやヘラシギの記録も
あります。
 冬には、セグロカモメを多く見かけ、ウミアイサも
観察されています。
 まだ暑い夏の日差しが照りつける8月末、早くも
森の鼻にシギチドリが渡来し、秋の訪れを予感さ
せてくれるのです。

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